職場結婚の割合
まずは、職場結婚する人の割合から見ていきましょう。
合コン婚活支援サービスを行っている株式会社パートナーエージェントの調査によると、職場で結婚相手と知り合ったという人は、次のように減少傾向にあるようです。
年 | 割合 |
1991年~1995年 | 35.4% |
2011年~2015年 | 19.9% |
また、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査(2015年版)」によると、「結婚相手に職場や仕事で出会った人」の割合も次のように減少傾向です。
年 | 割合 |
1992年 | 35% |
2015年 | 28.2% |
後者の調査は、職場だけでなく仕事関係で出会った人も含むので少々の誤差はありそうですが、それでも全体として職場結婚は減少傾向にあると言えそうです。
インターネットのオフ会や街コン、婚活パーティやマッチングアプリなど出会いの幅や手段が増え、無理に職場で結婚相手を探す必要がなくなったことが要因として挙げられます。
ブライダル総研の「婚活実態調査2018」によると、結婚相談所や婚活パーティ、婚活アプリなどのいわゆる「婚活サイト」を使って成婚した人の割合が近年上昇しています。
婚活サービスを利用して結婚した人の割合は、次のように大きく増加しています。
年 | 割合 |
2000年 | 1.4% |
2017年 | 10.4% |
マッチングアプリ全盛期である2016年の11.3パーセントと比較するとやや減少していますが、それでも近年の傾向としては、「職場結婚は減少、婚活サービスは増加」と言えるでしょう。
職場結婚の交際期間
職場結婚の場合、1年から2年と比較的短い交際期間で婚約に至ることが多いです。
職場外結婚の場合も1年、2年で結婚する人も多いですが、一方で3年以上の交際期間を要するカップルも多く、バラつきがあると言えます。
職場結婚の場合、一般的な職場外結婚とは異なりお相手とは普段から同じ環境で長い時間を共有しているわけです。
既にお互いのことをよく知っているぶん、結婚を決意するまでの時間が短いのでしょう。
職場結婚のメリット
職場結婚には、もちろんメリットもデメリットもあります。
まずは、メリットについて代表的なものを挙げていきましょう!
メリット①:お互いの仕事内容・状況がわかる
同じ職場で働いている仲であれば、お互いの仕事内容や苦労していること、忙しいかどうかなどもある程度理解できるというメリットがあります。
別の会社で働いていると、お相手が今どんな仕事をしているのか、仕事でどんな悩みを抱えているのかなどわからないということも多いでしょう。
しかし、仕事で抱えているストレスが蓄積することで口論や喧嘩のトラブルに発展することは少なくありません。
同じ職場でお互いの環境や仕事内容を把握していれば、お相手が仕事でイラついていてもケアしてあげることができますし、仕事を手伝ったりアドバイスすることもできます。
メリット②:職場での人間関係が理解できる
同じ職場で働いているのであれば、お互いの人間関係を把握することができます。
上司や先輩、同僚など、お相手の周りにどんな人達がいるか、全く想像もつかない状況だと不安になることも多いものです。
お相手の飲み会が多かったり朝帰りが多かったりとなると、パートナーとしては疑心暗鬼になってしまいますよね。
職場が同じ相手ならお相手の人間関係やスケジュールも把握することができるので、心配性な方でもある程度安心できるわけです♪
メリット③:共通の話題が多い
共通の話題が多いことも、職場結婚のメリットです。
会話のネタは、お相手との共通点が多ければ多いほど増えるもの。
「会話が楽しいかどうか」は円満な夫婦関係を築くにあたって重要な要素です。
夫婦が同じ職場であれば、「今日、職場の○○さんとこんなことがあって」「上司の○○さんって、実は…」などと、職場の話題で盛り上がることができるのです。
メリット④:一緒に勉強できる
職場によっては、資格試験の勉強をする必要があるでしょう。
同じ職場の夫婦であれば、お互いに協力して勉強することもできます。
学校の試験勉強ならまだしも、同僚や上司が忙しくしている中で資格試験の質問をするのは気が引けてしまうもの。
しかし、結婚相手が同じ職場の人なら、家で暇な時にでも協力し合うったり教え合ったりすることができます。
お相手も同じ資格試験を受けている、もしくはこれから受ける可能性が高いので、より効率的に勉強を進めることができるでしょう!
職場結婚のデメリット
一方、同じ職場の人と結婚する場合にはデメリットもあります。
職場結婚のデメリットとして代表的なものをお伝えしていきますね。
デメリット①:職場での評価が筒抜け
職場結婚だと、職場でのお互いの評価が筒抜けになってしまうというデメリットがあります。
- 仕事ができるのか
- 人望はあるのか
- 上司からの評価は良いのか
など、同じ職場だと、パートナーの評価が丸わかりです。
男性の場合、お相手の前では「かっこつけたい」「仕事できる風を装いたい」というプライドがある人は少なくありません。
しかし、そんなことは上司には関係ありません。
たとえパートナーの前であろうと、上司は無慈悲に叱ってくるわけです。
そんな気の利かない上司を前にしてできることはただ一つ。
これでもかというくらいフルボッコに叱られている自分に対し、お相手が幻滅していないことを祈るだけです。
デメリット②:仕事中気まずい
仕事中に気まずくなることが多いのもデメリットの一つです。
職場では、夫婦・カップルであろうと公私混同はNG。
しかし、「逆に公私混同してはいけない」と意識しすぎるがあまり、職場でお相手とのコミュニケーションが上手く取れなくなってしまうということもあるのです。
デメリット③:常に一緒で気が休まらない
好きなお相手とは言え、職場でもプライベートでもほぼ毎日顏を合わせるとなると、気が休まらずストレスになることもあります。
特に、お相手と喧嘩しているときやうまくいっていないときは、「しばらく一人になりたい」ということもあるでしょう。
「仕事に打ち込むことで気分転換したい」という人も少なくありません。
しかし、職場が同じだとそれでも毎日長時間顏を合わせる必要があるわけです。
確かに、好きな相手といつも一緒にいられるのは喜ばしいことです。
しかし、逆に一人になりたいときに一人に慣れないというデメリットがあるのです。
デメリット④:会社倒産時のリスクがある
あまり頻繁に起こることではありませんが、職場結婚の場合は会社が倒産したときや減給されてしまったときのリスクが大きいです。
お互いに別々の会社に勤めていれば、たとえ一方の会社が倒産したり減給されたりしたとしても、パートナーがフォローすることができるので、さほどリスクは大きくありません。
しかし、同じ職場であれば二人同時に倒産・減給に影響を受けてしまうわけです。
収入面でリスクヘッジが利きにくいということは職場結婚のデメリットなのです。
デメリット⑤:離婚時のリスクがある
離婚したときのリスクが大きいことも、職場結婚の特徴です。
同じ職場に勤めている夫婦が離婚したのであれば、当然同僚や上司も気を使うわけです。
必要以上に気を使われてしまい、仕事がやりにくくなるということもあります。
また、離婚した相手と毎日のように顏を会わせなければならないということも、人によっては大きなストレスになるでしょう。
デメリット⑥:繁忙期が重なる
同じ職場、特に同じ部署であればお互いの繁忙期が重なることは珍しくありません。
繁忙期が夫婦で違えば、「お相手が忙しい時はこちらがフォローする。こちらが忙しい時はお相手に助けてもらう。」ということが可能です。
しかし、夫婦の繁忙期が重なってしまうと、家事や育児の分担が難しくなってしまいます。
家事・育児・仕事の分担がうまくいかず、トラブルになった夫婦の話は珍しくありません。
繁忙期が重なってしまうというのも職場結婚のデメリットだと言えます。
デメリット⑦:公私混同しやすい
公私混同しやすいことも、職場結婚のデメリットです。
プロ意識の高い人であれば問題ないかもしれませんが、職場にパートナーがいれば、ついついプライベートの話を持ち込んでしまうという人も珍しくありません。
仕事にプライベートを持ち込むことは、社会人としてはNGです。
上司からの評価に影響することもあり得ます。
逆に、仕事の話をプライベートに持ち込むことでトラブルに発展することもあります。
「せっかく二人のデートを楽しんでいる時に仕事の話をされるのは嫌だ」と思う人は少なくありません。
先ほど、職場の話で盛り上がれることはメリットであるとお伝えしましたが、お相手によってはデメリットにもなり得ます。
仕事の話が嫌いなお相手に対し、プライベートでも仕事の話をすることはまさに拷問。
充分にトラブルの種になりうるわけです。
職場結婚の場合は、公私混同しないように気をつける必要があります。
職場結婚の報告の仕方・注意点
結婚が決まれば、両親や親戚はもちろん、職場の上司や同僚に報告する必要があります。
ここでは、職場に結婚の報告を行う方法や注意点について説明していきましょう!
タイミング
一般的に、結婚報告は結婚式の日程や会場が決まってからです。
結婚式の3ヶ月から4か月前までに行うのがマナーです。
社員が結婚する場合、会社はその社員の苗字変更や年金・税金関係の名義変更など手続きをする必要があります。
また、上司や同僚も、結婚式のために日程調整、育休や産休のタスク引き継ぎ等をしなくてはなりません。
招待状を送り、返信するまでの期間も計算に入れる必要もあります。
したがって、結婚報告は余裕をもって行うことが重要です。
ゆえに、結婚式の3ヶ月から4ヶ月前までに報告するのがベストです
なお、結婚式をしない場合や職場の上司や同僚を招待しない場合でも、会社が苗字変更・名義変更の手続きをしなければならないということには変わりはありません。
遅くとも、入籍の1ヶ月前までには職場への報告を済ませるようにしましょう!
報告の順番
「結婚報告は、直属の上司から」というのが大原則です。
それ以外は職場によって異なるので、その上司にアドバイスを仰ぐか、前例がある場合はそれに従うのが良いでしょう。
特に、前例や決まりがなければ、階級の高い順番に報告するのがマナーです。
- 直属の上司
- 役席
- 先輩
- 同僚
世間話の感覚で同僚に割きに伝えてしまう場合があるかもしれませんが、これはあまりおすすめできません。
上司には、部下の状況を真っ先に把握しておく責任があります。
職場結婚という大事を職場全体に広まってから初めて聞いたとあっては、上司のメンツが潰れてしまうかもしれません。
上司を立てるためにもまずは直属の上司、特段職場のルールがなければその後は役職の高い順に報告するようにしましょう。
報告は自分の口で直接する
結婚の報告は、必ず自分の口で直接伝えるようにしましょう。
結婚や退職など、「重要なことはLINEやメールではなく口頭で」ということが社会人としての常識とされているからです。
とは言え、忙しい上司を引き留めて一方的に話すのも良くありません。
上司の手の空いたタイミングを見て、話すのが良いでしょう。
同僚や他の上司に聞かれたくないのであれば、空いている会議室を使ったり食事に同席したりして伝えることも問題ありません。
結婚の報告をする時は、併せて次の項目も伝えておくと良いでしょう。
- 仕事を続けるかどうか
- 式の日時、会場
- 新婚旅行の日程
- 出産の予定(あれば)
派遣社員の場合どうする?
派遣社員の場合も、正社員と同様に上司への報告が必要になります。
派遣社員には派遣元と派遣先の上司がいますが、まずは派遣元の上司に報告するのが良いでしょう。
報告の順番としては、次の順番が望ましいです。
- 派遣元上司
- 派遣先上司
- 先輩
- 同僚
職場結婚の報告前に話し合うべきこと
職場結婚に限らず、結婚生活にはトラブルがつきものです。
ただ、結婚の報告をする前にあらかじめ話し合っておくことで回避できるトラブルもありますよ。
職場結婚だからこそ話し合っておきたい項目を3つお伝えしておきますね。
話し合うこと①:結婚式の日程・上司の招待
結婚式の日程や場所、結婚式に上司をお招きするかどうかは予め話し合っておきましょう。
人によっては結婚式を身内だけで行いたい、海外で行いたいということもあります。
併せて新婚旅行の日程なども話しておくと、上司への報告もスムーズに行えるでしょう。
話し合うこと②:産休・育休
出産をする予定がある場合、産休や育休についても話し合っておくべきでしょう。
基本的に産休は産前の6週間、産後の8週間。
育休は子供が1歳になるまでとることができます。
また、男女平等が進んでいるとはいえ、男性が育休をとることに不寛容な職場は少なくありません。
女性の場合、お相手が育休をとれるのかどうかも併せて確認しておくと良いでしょう。
話し合うこと③:退職・異動
結婚後、どちらかが家庭に入るという選択肢もあります。
しかし現代では一馬力で家庭を養うのは非常に大変。
お相手には結婚後もはたらいてほしい、働いてもらわないと家庭を維持できないという人が殆どです。
結婚を機に退職したいのであれば、あらかじめパートナーと話し合っておく必要があるでしょう。
また、会社によっては職場結婚の場合一方が異動させられるということもあります。
社内にそのような慣習や前例があるのかを調べてみて、異動になる可能性があるのかについてパートナーを話し合っておくと良いでしょう。
まとめ
職場結婚のメリットとデメリット、そして報告の際に注意すべきことについて紹介しました。
職場での結婚には、メリット以上にデメリットもあるものです。
職場で結婚する場合には、あらかじめパートナーとしっかり話し合い、回避できるトラブルは未然に防ぐようにしておきましょう。
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